国立大学法人 一橋大学 平成19年度採択 現代GP
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活動報告・調査と評価

国際シンポジウム 全文

文部科学省 平成19年度 現代的教育ニーズ取組支援プログラム

「同窓会と連携する先駆的キャリア教育モデル」国際シンポジウム
―寄附講義によるコア・プログラム構築とキャリア形成支援活動との有機的連携―


山﨑
「時間になりましたので、後半のパネルディスカッションを始めさせていただきます。 3つの講演では、藤原課長からは文科省の立場からキャリア教育をどういうふうに捉えているかというお話がありました。 キャリア教育が大学として普通に取り組まなければいけない事柄になってきているということと、 インターンシップが増加してますますキャリア教育の重要性が増しているというようなお話があったと思います。 またその中でも大学の学問体系の中での有機的な連携という点が指摘されていたかと思います。 カーツさんのお話の中でも、やはりキャリアサービスではなくてキャリア教育なのだという事が重要視されていたかと思います。 大学ですので、単なる就職支援やキャリア支援から踏み込んで、 キャリア教育ということをきちんととらえていかなければならないと思います。 先ほどご紹介し忘れましたけれども、現代GPのパンフレットの中でも4つの教育効果をあげており、 特に1、2年次からキャリア意識を高めることで具体的な目標に向けた大学での学修を進めることができるとしております。 一橋大学ではキャリア教育の目的として、学生がキャリア意識を持ったうえで、 自らの学修計画を立てていくというところに重点を置いていきたいと考えています。 カーツさんのお話でもそのような教育という点が強調されていたこと、 後、ベビーブーマーの世代あるいはミレニアム世代について、日本が後追いをしている状況があるという感じを持ちました。 さらに、同窓会からお世話になるばかりではなくて大学が同窓会にどういうふうに役立っていけるのかという観点、 卒業生に対するキャリアサイドのサービスもこれから考えていかなければいけないと、聞いておりました。 また如水会の石坂副理事長からもいろいろなありがたいご提案とともにご苦言もいただいたように思います。 その辺をきちんと受け止めて大学としても、 この現代GPの同窓会と連携する先駆的キャリア教育モデルという取り組みの中でいろいろやっていかなければいけないと改めて思った次第です。 ということで後半のパネルディスカッションでは、キャリア教育に重点を置いてお話が進んでいけばいいかなというふうに思います。 最初に谷本先生、それから大久保先生、最後に本学の学生でキャリアデザイン委員会の牧原君から、 各10分くらいずつご発表をいただいて、そのうえでディスカッションを進めていきたいと考えています。 まず谷本先生よろしくお願いいたします。」

谷本
「一橋大学キャリア支援室長の谷本でございます。 よろしくお願いいたします。 10分だけですので、急いで、お話を進めていきたいと思います。 キャリア支援室で何をしているかということをお話する時間が全くございませんが、 ただ前半での講演との関係で少しだけお話しておければと思っております。
 私は今日はまずなぜ今キャリア教育なのかということについて改めて考えてみようと思います、短い時間でありますけれども。 それから大学だけじゃなくて、企業や社会と連携しながらキャリア教育を行っていく、 なぜ企業がそういうことを引き受けるのかというようなことも考えたいと思います。 実はこの会議を考えるにあたりまして、いろいろ内部で議論しておりました時に、 そういう観点も必要だということがあって、その部分を私が引き受けてお話するということであります。 現在、こういったことを進めております(スライド2枚目参照)。 一橋大学の学生たちにも、それぞれがキャリアパースペクティブを持って、自分たちのキャリアデザインを試みるような支援をする。 学生たちはいろんなプログラムを通して、 そこでの経験をベースにしながら勉強を、学生生活の中で進めていってほしいということであります。 インターンシップについては、今現在大学がフォーマルに取り組んでいますのは国内のプログラムでございます。 これについては、実は業種をかなりバラエティを富ませて提供しているのですが、 しかし学生の人気としてはかなり金融、商社というところに偏りがあるというようなこともあって、 できるだけ私どもはいろんな経験をさせようということで、様々な企業に行くようにすすめてはいます。
 もう一つだけここに関してだけ言いますと、 確かに最近の私のゼミの学生もそうなんですが、大企業安定志向というのは一見あるように見えますが、 必ずしも、10年前20年前と同じではない。 確かにどこの企業に直接就職したかというところだけ見ると、 あんまり差がないように一見見えるんですが、とりあえず大企業に行くという学生が増えたような気がします。 つまり企業を利用するぐらいのしたたかな感じを持った学生が増えてきているような気が実はちょっとしております。 大企業の方がいろんな機会を提供してくれる、いろんな勉強ができる。 だから将来ずっとそこにいるかどうか必ずしもまだ分からないけれども、 10年後居続けるかもしれないし、その後変わっていくかもしれないというようなことも言ったりしております。 これまでのキャリア意識なんですが、日本の企業社会の中では、あまりキャリアを考えるとか、 自分のキャリアデザインをするというそういう概念そのものが非常に希薄だったという気がいたします。 国立大学のみならず、私立公立の大学も、10年以上前はキャリア支援に関わるような体制、 あるいは科目というものは非常に少なかった。 そういうものがなくとも、どちらかと言うと先輩あるいは、先輩というのはクラブの同好会の仲間であったり、 あるいはOBの方であったりあるいは先生であったり、 いろんな人との関係の中でそれなりに社会感なり職業感なり倫理感なりを身につけて卒業していった。 そこでいろんな大学の中でのキャパシティとか、OB会の熱さとか、そういうものがかなり大きかった部分があったと思います。 特にそういうキャリア教育というものがなくてもそれなりのキャリアパースペクティブを持てた(スライド3枚目参照)。
 なぜ持てたのか、それは実はかなり日本の企業社会の構造の問題があったと思うんですね。 かつては非常に長期的な雇用関係が企業社会にあった。 企業内労働市場と言われるような中で就社的な感覚が日本で非常に強かったですよね。 つまり大きな会社の中に入る。 その中に入るといろんなチャンスがある。 転職も昇進も、その1つの会社あるいは企業、グループの中で行っていく。 ですからどこの会社に入るかということが非常に重要であったし、 そこの中では割といろんなキャリアパスというものが見えやすかった。 先輩を見てメンターもいた。 そういう、ロールモデルもいて、割とシンプルなキャリアパスがあった。 その中で一生懸命競争して頑張って自分たちなりの職業生活をというのはあったと思うんです。
 ただこういった長期的な雇用関係というものが、大きくバブル経済崩壊後変わってまいりました。 90年代半ば以降大きく変わって、企業としてもいわゆる白紙の学生を1年以上前から採るということだけじゃない、 いろんな可能性のある人たちを労働市場から採ろうと。 大学もできるだけ学生たちに付加価値をつけてちゃんと送り出してくれよというようなことが広がってきたのだと思います。 そういった企業社会の大きな構造の変化の中で、 キャリア教育というものも改めて問い直されてきたのではないかという気がしております。
 ですから、これから就職していこうと、社会に出ていこうという学生たちもそうですし、 入って間がないまだ20代の若い人たち、あるいは30代の人たちも、本当にこの会社でずっと自分は一生ここで頑張るのか、 今ここで頑張っているけれどもその成果を持ってまた移っていくのか、あるいは全然違う世界に移っていくのか。 日本はセクターを超えた動きというものが非常に、そういう意味でのモビリティというのは弱かった社会だと思います。 もう少しセクターを超えた、いろんな広がりをしていくためには、やっぱり大学の中でもいろいろ経験を提供したりとか、 経験の場を提供したりとか、勉強の機会を与える必要性はもちろんあると思います。 特に広い意味でやっぱりキャリアデザインということについては、大学としてもプログラムを提供していく必要があるだろうと。
 先ほど文科省の方の統計の中にもあったように、キャリア教育にかかわる科目が1つでもありますか、ありませんかって聞くと、 1つでもあれば当然丸になるわけであります。 どの程度それが大学の中で有機的に他の科目とか、あるいは外でいろんな活動をするインターンシップと結びついているかと言うと、 それはまだまだだと思います。 うちの大学もまだまだそうなんですけども、有機的な広がりを持ってやれているところは少ないと思います。 ですから実際にアンケートを取ると結構高い数字が出てくる。
 問題は、そのプログラムをやっている専門の人だけじゃなくて、 一般の教員たち、直接キャリア教育に関わらない、多様な科目に携わっている人たちがそういう目で見て、 将来、自分はどういうことを、学生たちにしていってほしいと思っているのか。 それに対してどういう教育プログラムを提供できるのか、あるいはどんな話をしていけるのかというようなことを、 大学として考えていかなければいけない部分があると思います。
 ただ、スライド4枚目の一番下に書きましたように、キャリア教育というものも、もちろん学内でも、 今申しましたようにプログラムをもっと充実させなければいけないんですが、なかなか学内だけで支援が足りるわけではない。 日本の場合にはそういう経験も非常に少なかったわけですが、 今後社会や企業との連携、コラボレーションというものが非常に重要になってくるであろうと思います。 今後、新しい人材(ざいという字は、材料の材って書いたりですね、あるいは最近財産の財って書いたりしていますが)、 多様な考え方を持った人たち、あるいは多様な発想を持った人たちを、企業の中にどう入れていくか。 あるいはそれは企業だけじゃないですね。 政府、行政もそうですし、あるいは非営利セクター、NPO/NGOというセクターにも多様な人材が今求められているわけであります。 そしてさらにセクターを越えて人が移動していく。 ある意味骨太な人たちを、 もっと大きな発想やもっと大きなキャリア意識を持った人間が日本社会の中でも育っていく必要があるだろうなという気がしております(スライド5枚目)。
 一橋大学の場合には、先ほどからお話がありましたので、 私がここでもう一度繰り返しませんけれども、多様なプログラムを提供しております。 企業がなぜかかわるかということについても、いくつか考え方があると思います。 大きく言えば私は2つあるんじゃないかと思っています。 1つは早い時期から、より優秀な学生を自分たちのところに囲い込んでいこうという捉え方ですね。 もう1つは企業の社会的責任として、企業の社会貢献の部分ですよね。 学生たちが学ぶ、キャリアを考えていく場を提供していく。
 企業に期待されている役割というものは、時代とともに変化していきます。 そもそも社会的責任とは何かということは、6枚目以降のスライドにありますけれども、 これはもともとちょっと丁寧に説明する時間がないと最初から思っておりましたので、飛ばさせていただきますけども、 企業に期待される役割というものは経済学の教科書にあるように固定的なものではない。 社会からどう期待されているか、どういう目で見られているか、何を提供しているかということの中に、 社会貢献ということも位置づけられるようになってきていると思います。 インターンシップといった場を企業が提供する、そこに学生たちが参加する。 学生たちもそこでいろんな経験を得て、また大学に戻って、 自分たちの専門の勉強、あるいは学内でのいろんな活動をそういうキャリアパースペクティブを持った中で、 やれていけるようなことができればいいのではないかと思います。 ここで申しましたことは主に学部生を対象にしたものでございます。 今、大学院レベルのキャリアサポートということも学内では考え始めているところであります。 短い時間でありますが、これだけでとりあえず終わらせていただきます。」 ( スライド資料

山﨑
「ありがとうございました。 質問はまた後ほどにさせていだきたいと思います。 続きまして、 リクルートワークス研究所所長でキャリアデザイン論の非常勤講師をお願いしております大久保先生からご発表いただきます。 キャリアデザイン論につきましては、お手元のパンフレットのい琉貳峅爾法 先生のシラバスから引用させていただいたものがありますので簡単な経緯を紹介させていただきます。 キャリアデザイン論は、大学でキャリア教育の設計をした時に、学問としての論に関する講義が必要だろうということがありました。 その時に残念ながら学内ではなかなか人材がいないということで、特にお願いしたという経緯がございます。 どうぞよろしくお願いいたします。」

大久保
「はい。 大久保でございます。
 私はキャリア論を研究しているんですが、日本で大学がキャリア教育ということを熱心に言い始めたのは、 非常に歴史が浅くて本当に言い始めたのは2000年ぐらいからじゃないかというふうに思うんです。 当初、私立大学を中心に、就職部をキャリアセンターという名前に改組するところが相次いで出てまいりまして。 一般的にキャリア教育はまず私立大学で先行的に始まったというふうに言われているわけでありますが、 そこで言われているキャリア教育というのは、先ほど来からお話が出ている通り、キャリア教育というものとはちょっと違ってまして、 いわゆる私は就職支援をコアとしたものだったんだろうというふうに思っています。 ですから実際に私立大学のキャリアセンターが自分のところの組織の達成目標として一番に掲げていたのは就職率の向上であったわけであります。
 そういう中で国立大学は、就職難に直面していなかったためキャリアの問題に関する取組みというのは遅かったわけです。 ただし、一橋大学は、如水会の問題意識もあり、全体の中では極めて早い時期に、社会実践論という寄附講座を始めたのです。 ここには就職支援というようなニュアンスはほとんどなくて、 後輩である学生たちが社会に出てさまざまな分野でリーダーとして活躍して欲しいと、そのために自らが学生たちに語りかけたいと。 卒業してリーダーとなっていくことに関する高い志を持つことであったり、そのために自分が主体的に考えて行動することであったり。 そういうパースペクティブを持って何を自分はこの4年間の間に学ぶのかということに関して自分で考えて一橋大学という恵まれた環境をいかして欲しいと、 こういったことがおそらくOBたちが伝えたいメッセージだったんじゃないかというふうに思うんです。
 私も当初の年度よりこの社会実践論というオムニバスの授業の中でボランティア講師をやらせていただきまして、 時々そういう他の回に担当される方々とお話をする機会もあったんですけども、 皆さんやはり共通してそういうようなニュアンスを持って教壇に立っておられた。 ただ私はやっぱりそれをやりつつ、オムニバスの限界ということも感じていて、 そういう中でちょうど昨年キャリアデザインに関する理論的な授業を担当して欲しいというご依頼をいただいて、 それであればぜひ学生たちが社会実践論やキャリアゼミといったものを、あるいはインターンシップというところを、 もっと有効にいかしていくような、何かつなぎ目の役割をするといいますが、 その基盤となるような役割をする授業ができないだろうかというふうに考えて昨年夏学期初めて開講したのです。
 これは半期の授業で、70名の参加を得て実際に行ったわけでありますけれども、内容派キャリアの理論です。 キャリア論というのは心理学それから経営学、社会学のそれぞれの分野で研究をされておりますが、 そのような中で積み上げられてきた理論を学生たちにこの授業を通じて教えております。
 それではなぜ理論を教えているかと言うと、私は、キャリアというものを、当事者である学生たちに、 少し客観的に眺められるようなそういう視点を持って欲しいという思いがあったからであります。 例えば授業の中で教えているのは、キャリアの発達に関する理論であったり、 キャリアのトランジッションに関する理論であったり職業能力に関する理論であったり、 あるいはリーダーシップ論であったりとか、あるいはプロフェッショナルに関する理論であったり、 こういったことを授業で教えているわけでございます。 それを毎回授業が終わると学生たちには最後サマリーとして200字のレポート書いてもらうんですが、 そういう1回の授業の完結の後で、今度はそれをグループワークで討議してもらうと。 まとめたものをプレゼンテーションしてもらうという参加するプログラムがあって、 またその会の最後には200字のレポートを書いてもらうと。
 さらにキャリアの事例研究ということでOBの中から何人かの方々にご協力いただいて授業に来ていただいた。 今年は2人の方に来ていただいたんですけれども、1人はアントレプレナーで、もう一人は国会議員です。 その人が自分が一橋大学の学生時代から今に至るまで、 その長い中で何を考えて何を行動し何を意思決定してきたのかということを話してもらったわけです。 学生たちには前もって理論を教えていますので、彼女たちはそれを理論にあてはめて、 その人のキャリアというものを、じゃあこういうキャリアを歩んできたんだなということを解釈してレポートを書いてもらうと、 こういうことをやりました。
 これは基本的な流れでございまして、そういう形で随分理論を使いこなせるように最終的には学生たちなりまして、 自分のキャリアを考えるという以前に人のキャリアをみる目を養うと言うんですかね。 こういうことをやったわけです。 これがそういう武器を持って今度は社会実践論を聞きに行ったりとか、 あるいはそれのベースを持ってキャリアゼミに参加したりするということでより効率が上がっていくのではないかというのが私が狙った1つの流れでございまして、 組み合わせによって、さらに効果をあげてくれればいいと、こういうふうに思ったわけであります。
 同時にこのプロセスの中には、コミュニケーションのスキルを高めるとか、 あるいは論理的思考能力を高めるとかそういうことのためのきっかけとなるような要素をなるべく埋め込むようにいたしました。 特にこの200字でレポートを書いてもらうのを毎回授業の最後にやってるんですけども、 本質的な理解をして、それをちゃんと理論的に構築して200字で簡潔にまとめると、 特に教えた理論に関しては先人の知恵に対するリスペクト、尊敬の気持ちを持ってしっかり引用して、 どこまでが引用でどこからが自分の意見なのかということをちゃんと区別して書くトレーニングとか、 あるいはそれを添削することによって文章力の向上のためにアシストもやりまして、 かなり半期の科目でしたけども、 最終的にはロジカルにそしていい文章で書けるように上達をしていったんじゃないかというふうに思っています。
 もちろんこのようなプログラムは、初めてやったプログラムで、まだ修正するところは多々あると思いますし、 一橋大学じゃない大学でできるのかと言うと、どこの大学でもできるというわけではないだろうというふうに思います。 特に私が予想していた以上にキャリアの理論編のところを学生がよく理解してくれたというのが、想像以上でございました。 そこに対する学生の充実感と言いますか、納得感が非常に高かったわけですね。 それが今回トライアルでやってみたキャリアデザイン論ということでございます。
 私としてはより全体のプログラムが相互関係を持って、それぞれの授業は一体何を狙っていて誰を対象にしているのか、 全体のこのキャリアの教育のプログラムはどういうふうに体系化されていくのかということを、 より今後充実させることによって、本質にまた迫っていくことができたらなというふうに考えているところでございます。」 ( スライド資料

山﨑
「どうもありがとうございました。」
 
(拍手)
 
山﨑
「質問等はまた後ほどにさせていただきまして、続いてキャリアデザイン委員会の牧原さんの方から発表をお願いいたします。」

牧原
「キャリアデザイン委員会2008年度の委員長を務めさせていただいております経済学部2年の牧原と申します。 よろしくお願いいたします。
それでは、簡単にではありますが、私どもキャリアデザイン委員会について簡単にお話させていただきたいと思います。 まず私どもキャリアデザイン委員会というのは、前身の就職支援委員会が10年ほど前に発足いたしまして、 現行のキャリアデザイン委員会として5年の歴史を持つ学生組織でありまして、本学学生の有志により構成されております。 活動理念に学生の「主体的なキャリア形成の場の提供」という言葉を掲げまして、 学生自身が自分自身のキャリアデザインについて深く考えるようなきっかけとなるような機会を提供できればということを目指し活動しております。
 本学の学生は若干都心からはずれた位置に大学があるということもあるのかもしれませんが、 よく言えば穏やかで和やかな落ち着いた感じの学生が多い。 ただ悪く言えばちょっと積極性に欠けるなという学生が多いという現状がありまして、 なかなか自分から積極的に刺激を求めて活動をしていくという学生がいないということを強く感じております。 そのような学生がOB、OGの先輩方をはじめとして優秀な社会人の方々と出会うような場を提供しまして、 それをきっかけに学生が積極的にアクションを起こしていけるようになればいいなと考え活動しております。
 具体的な活動としましては、キャリア支援室との連携に基づきまして各種の講演会やビジネススクール、 それから企業見学会などを学内外を問わず幅広く展開しております。 こちらは今年度2007年度の活動実績一部を抜粋したものとなります。
 ここでは上から2つ目の日経EW編集長、野村さんの講演会を例に簡単にお話させていただきたいと思います。 我々がお招きした当時、日経EWという女性のための、働く女性のための雑誌の編集長をなされておりました野村さんですが、 以前は日経ウーマンという雑誌の編集委員をされておりまして、 その時に、ウーマンオブザイヤーというその年のビジネス界で最も活躍された女性を表彰する賞があるのですが、 そちらを考案された方でございます。 こちらの企画に関しましては、ある女子学生の委員により企画されたものでございます。 その女子学生は一橋では女子学生に向けてのキャリア支援というのは多少は行われているにしてもなかなか十分ではないということを感じておりました。 多くの女子学生は自分のキャリアに対して非常に深く考えているものの、 その考えの中での悩みをぶつけたり、そのような悩みを解決するような場が提供されていないという問題意識を持っておりました。
 社会的には、女性が徐々に働きやすいような職場環境が整備されつつあるわけですが、 多くの女子学生ははたして女性という立場でこれから社会に出て職場で活躍していけるのだろうか、 それから将来的に家庭を持った時に仕事と家庭を両立することができるのだろうかという悩みを抱えているのが現状であります。 そのような女子学生にとって、 出版という舞台でご活躍されている野村様の生活ぶりや仕事ぶりをお聞きすることで働く女性としてのロールモデルを得る機会を提供したり、 また日経ウーマン、日経EWという雑誌を通して多くの働く女性を見てこられた野村様のお話をお聞きすることで女子学生がキャリアを考えていくうえで大いに有意義なことであろうということを考え、企画が運営されました。
 このように、私どもキャリアデザイン委員会では委員自身が将来に対して持つ不安や疑問、 ゲストの方々に対するあこがれや尊敬といったものを元に企画を運営しております。 委員自身も一学生として将来に対してさまざまな不安や悩みというものを持っております。 そのような一学生としての将来に対する悩みというのは、少なからず他の学生にも共通することであろうと思いますし、 またそのような悩みや疑問をぶつけてゲストの方々のお話を聞いてヒントをもらいながら、 真剣に自分のキャリアについて考えていくということは学生にとって非常に有益なことだと考えております。 そのように悩みをぶつけて企画にし、学生として持つ悩みというものを深くつきつめていくということが、 我々だからこそできる学生ならではの視点だと考えておりますし、 またそれこそが私たち委員会のバリューであると考えております。
 最後になりますが、今年度の活動に関してお話させていただきたいと思います。 今年度の活動は3つの大きな柱として考えております。 先ほどさまざまな先生方からお話がありましたが、 3年生になりますとインターンシップやいろいろなセミナーなど、 多くの社会人と接触する機会が社会的にもさまざまな場で提供されていますが、 なかなか1、2年生のころからそのような機会というのは得られるものではないということを強く感じておりまして、 3年生になれば機会が得られるわけではございますが、どうしても就職活動を控えて、 就職というものを目前に控えたら近視眼的になりがちですし、また3年生という限られた時間になってしまいますので、 そこから得られるものも限られてしまうのではないかということを強く感じております。 そこで我々は1、2年生から自分のキャリアに対して高い意識を持っている学生に対して機会を提供したり、 またそうでない学生に対してもそのような意識を持てるような、喚起できるような場を提供していければと考えております。
 そして2つ目に、これは昨年度までも大きく掲げていることではございますが、 OB、OGの方々をはじめとした優秀な社会人の方と学生が交流できる場を数多く提供していければなと考えております。 学生というプレーンな立場で、しがらみのない中で、多くの人と交流できるというのは、 非常に有意義なことだと考えておりますし、また貴重なことでもあると私自身も強く思っております。 そのような貴重な時期に、多くの人と出会い、刺激を得られるような機会を提供していければなと考えております。
 最後3つ目となりますが、 我々キャリアデザイン委員会は去年までは主に講演会やビジネススクールなどイベントという形で活動を続けてまいりましたが、 なかなか時間的にも空間的にも制約が大きいものでありますので、 紙媒体やWEB媒体といった時間的、空間的制約を排した形で何かしらのことを発信していければなと考えております。 私からは以上となります。 ご静聴ありがとうございました。」 ( スライド資料
 
(拍手)
 
山﨑
「どうもありがとうございました。 実施企画一覧がお手元にあると思います。 先ほど牧原君が紹介したもの以外にも興味深いものがあると思いますので、どうぞご覧下さい。」

※ ○○表記は音声認識不明箇所です。

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資料

  1. 講演資料 「現代教育GP」
  2. 講演資料 「キャリアデザイン論」
  3. 講演資料 「キャリアデザイン委員会の活動実績及び今後の活動方針」

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