沿革:歩み
一橋大学スポーツ科学研究室は、1970年12月、体育教官が共同研究体制を整えようと、図書館1階の藤沢伝研究室に間借りして、体育共同研究室を開設したのが始まりです。研究・教育の組織的な取り組みこそが全体的な力量を高めることになると考え、共同研究室を設置し、助手を採用し、共同研究室体制を少しずつ整えてきました。1971年小平分校教養強化のための助手を採用、1977年、二人目の助手採用で、小平、国立の有機的な関係のもとに国立の共同研究室にも助手が常駐できるようになりました。1974年までには、体育共同研究室は独立、そして隣の研究室に増室、後に第1研究棟の4階に分室がおかれ、共同研究室の整備、資料収集が進みました。
1996年にはキャンパス統合と大学改革が行われました。商学部に「産業文化」講座(スポーツ産業論)、社会学部に「スポーツ社会学」講座が新設され、それを機に、本研究室(体育共同研究室)の名称を、スポーツ科学研究室と改めました。さらに、2000年、商学部と社会学部の大学院重点化に伴い、「産業文化」講座は「市場・金融」専攻(2007年度より「経営・マーケティング」専攻)、「スポーツ社会学」講座は「人間・社会形成研究」大講座のなかに再編され、今日に至っています。
共同研究室の研究活動として、月例研究会、時事問題検討会、春秋の合宿を行い、そのまとめとして『研究年報』を発行しています。「国民スポーツ」というテーマを掲げて共同研究に着手したのは1970年代半ばのことでした。90年代になってからは「スポーツとグローバリゼーション」というテーマで共同研究に取り組み、現在に至っています。『研究年報』は1982年に創刊され、2006年で25号を数えました。
第22号となる2003年から研究年報を『一橋大学スポーツ研究』と変更。英文タイトルをHitotsubashi Annual of Sport
Studies とし、あわせて各論文や研究ノートの欧文タイトルも掲載することとしました。
『一橋大学スポーツ研究』(2002年までは『研究年報』)の各年度のタイトルは、以下のようになっています。
1982年 国民スポーツ研究の課題と方法
1983年 国民スポーツと主体形成
1984年 国民スポーツ研究の展開
1985年 各国研究・スポーツの起源論
1986年 スポーツの現代的展開
1987年 現代スポーツの変革
1988年 ポスト臨教審家の体育・スポーツ動向
1989年 90年代のスポーツ運動と体育・スポーツ
1990年 大企業のスポーツ参入とスポーツ運動の理論
1991年 転換期のスポーツ−日本とヨーロッパ−
1992年 スポーツの市場化とスポーツ権
1993年 スポーツ社会学の新展開」
1994年 「Sport for all」の思想と運動
1995年 近代スポーツから現代スポーツへ
1996年 スポーツ社会学の対象と方法
1997年 スポーツとグローバリゼーション
1998年 スポーツとグローバリゼーションU
1999年 現代スポーツの新展開
2000年 スポーツのグローバリゼーションと多元性
2001年 スポーツのグローバリゼーションとローカリゼーション
2002年 21世紀のスポーツの課題へ向けて
2003年(Vol.22) グローバリゼーションとスポーツの諸相
2004年(Vol.23) グローバリゼーションとスポーツの諸相 U
2005年(Vol.24) スポーツのグローバリゼーションとローカリゼーション再論
2006年(Vol.25) 「越境するスポーツ」へのアプローチ
2007年(Vol.26) スポーツのグローバル化とローカル化の交点
2008年(Vol.27) スポーツのグローバル化とローカル化の交点 U
2009年(Vol.28) グローバリゼーション下のスポーツとコミュニティ
2010年(Vol.29) グローバリゼーションとスポーツの変容
2011年(Vol.30) グローカルの過程とスポーツの変容
運営
スポーツ科学研究室は、所属教員の共同利用を原則としています。ただし、教員の指導の元に授業の履修者やゼミナールの大学院生、学部生が利用することができます。
所蔵資料は、スポーツ関係図書、雑誌、大学紀要、新聞切り抜きなどです。所属教員の研究領域の社会科学、教育関係もあります。資料の購入を含む収集、利用の仕方等については、研究室会議で決められています。学外者で利用を希望される方は、事前の連絡が必要となります。
利用については、「利用案内」をご覧ください。
連絡先:〒186-8601 所 在:図書館棟一階東端
一橋大学 スポーツ科学研究室
п彦ax:042-580-8270
(体育館/東校舎)
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